美術との出会い
もともと小学生くらいから歴史が好きで、大学でも歴史を学びたいと奈良にやってきました。その頃は考古学がやりたかったというのもあります。
大学の授業で美術史の概論を受け、興福寺などの課外授業で仏像を見に行ったりするうちに、「美術作品を研究するのって面白そう!!」と考えるようになりました。先生も「授業受けるくらいなら、実物見に行ってた方が良い。」とか「無理しないで」と言う人で、ユルそうで優しそうだったというのもあります。(実際は思ってるほど優しくはなかった…)
元は考古学志望で発掘現場のアルバイトも経験しましたが、出てくる遺物に正直私はテンションが上がらなかったです。「美」をどう定義するかにも拠りますが、「美しい」作品を見て、いろいろ考察してみたいと思いました。指導教授が作品のコンテキスト(背景)を分析するのが主な手法だったのでした。それに影響されて、今でも作品の技法よりその作品の注文主についてや、それが生み出された時代背景に興味があります。
そんなこんなで美術史ゼミに所属し、学芸員になりたかった私は大学院まで進学しました。大学院1回の時が勉強する意欲に燃えていて、一番展覧会や寺社に行けていた時代だと思います。ただ卒業論文も修士論文もひどい出来で、研究の道は自然と考えなくなりました。
最低限の修士論文で修了、なんとか就職し、転職し、忙しい日々に突入。それでも時間を見つけては展覧会にも足を運んできました。
現在は結婚して専業主婦となり、昨年は子どもも生まれました。 昨年はさすがに自分の体調や子ども第一で、思うように展覧会にも行けなくなりました。そんな中でも産後初めて展覧会に行ったときは、自分を取り戻すことができたように思います。
Twitterで展覧会の感想を流していたのですが、やはり文字数に制限があると思っていることの半分も表現できていません… なのでブログを開設し記録していくことにした次第です。
好きなジャンル
- 近世絵画
- 仏教美術
- アルフォンス・ミュシャ
- イタリア・ルネサンスの美術
1.近世絵画
学生のときの研究対象がルーツになっています。
卒業論文では若冲の「動植綵絵」、修士論文では狩野山雪筆「雪汀水禽図屏風」について研究しました。そこから狩野派など安土桃山~江戸初期の屏風襖から、若冲以外の『奇想の系譜』の画家たち等、近世絵画全般は今も大好きです。
2.仏教美術
指導教授がその分野を専門としていて、見る機会が多かったのも理由としてあります。
お寺で仏像を拝観するのもその一つ。奈良は由緒あるお寺が多いので、仏像を楽しむには適した場所です。お堂でみる仏像は博物館で見るよりも本来の威厳をまとっているように感じます。そこから人々の信仰・祈りの場面を知りたいと思いながら拝観しています。
3.アルフォンス・ミュシャ & 4.イタリア・ルネサンスの美術
他の西洋美術や現代美術ももちろん見に行きます。西洋美術で一番好きなのはミュシャです。あと、新婚旅行でイタリアに行ってから、ルネサンス期の作品にも興味がわいてきました。本物の威力というのはすさまじいです。